行列 $\begin{pmatrix} 1 & 5 & 0 \\ -1 & 1 & -1 \\ 1 & -1 & 1 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
方程式 $-\dfrac{x}{5} = y = \dfrac{z}{6}$ で表される直線上の点
方程式 $5x - y - 6z = 0$ で表される平面
原点のみ
方程式 $-5x = y = 6z$ で表される直線上の点
$\begin{pmatrix} 1 & 5 & 0 \\ -1 & 1 & -1 \\ 1 & -1 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とする。
線形変換の表現行列を行基本変形すると
$\begin{eqnarray*} \begin{pmatrix} 1 & 5 & 0 \\ -1 & 1 & -1 \\ 1 & -1 & 1 \end{pmatrix} & \longrightarrow & \begin{pmatrix} 1 & 5 & 0 \\ 0 & 6 & -1 \\ 0 & -6 & 1 \end{pmatrix} \\[1em] & \longrightarrow & \begin{pmatrix} 1 & 5 & 0 \\ 0 & 6 & -1 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \end{eqnarray*}$
よって
$\begin{pmatrix} 1 & 5 & 0 \\ 0 & 6 & -1 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
が成り立つ。
$\begin{pmatrix} 1 & 5 & 0 \\ 0 & 6 & -1 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} x+5y \\ 6y - z \\ 0 \end{pmatrix}$
より
$x = -5y~$ かつ $~z = 6y$
であるから
$\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -5y \\ y \\ 6y \end{pmatrix}= y\begin{pmatrix} -5 \\ 1 \\ 6 \end{pmatrix}$
よってこの線形変換で原点に移される点は, 原点を通り $\begin{pmatrix} -5 \\ 1 \\ 6 \end{pmatrix}$ を方向ベクトルに持つ直線,
すなわち, 方程式 $-\dfrac{x}{5} = y = \dfrac{z}{6}$ で表される直線上の点である。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 1 & 3 & -2 \\ 4 & 4 & -4 \\ -4 & 0 & 2 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
方程式 $x = y = \dfrac{z}{2}$ で表される直線
方程式 $x = y = -2z$ で表される直線
方程式 $x = y = -\dfrac{z}{2}$ で表される直線
方程式 $x = y = 2z$ で表される直線
$\begin{pmatrix} 1 & 3 & -2 \\ 4 & 4 & -4 \\ -4 & 0 & 2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とする。
線形変換の表現行列を行基本変形すると
$\begin{eqnarray*} \begin{pmatrix} 1 & 3 & -2 \\ 4 & 4 & -4 \\ -4 & 0 & 2 \end{pmatrix} & \longrightarrow & \begin{pmatrix} 1 & 3 & -2 \\ 0 & -8 & 4 \\ 0 & 12 & -6 \end{pmatrix} \\[1em] & \longrightarrow & \begin{pmatrix} 1 & 3 & -2 \\ 0 & 2 & -1 \\ 0 & 2 & -1 \end{pmatrix} \\[1em] & \longrightarrow & \begin{pmatrix} 1 & 3 & -2 \\ 0 & 1 & -\dfrac{1}{2} \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}\\[1em] & \longrightarrow & \begin{pmatrix} 1 & 0 & - \dfrac{1}{2} \\ 0 & 1 & - \dfrac{1}{2} \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \end{eqnarray*}$
よって
$\begin{pmatrix} 1 & 0 & - \dfrac{1}{2} \\ 0 & 1 & - \dfrac{1}{2} \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
が成り立つ。
$\begin{pmatrix} 1 & 0 & - \dfrac{1}{2} \\ 0 & 1 & - \dfrac{1}{2} \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} x- \dfrac{z}{2} \\ y - \dfrac{z}{2} \\ 0 \end{pmatrix}$
より
$x = y = \dfrac{z}{2}$
よってこの線形変換で原点に移される点は, 原点を通り $\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ 2 \end{pmatrix}$ を方向ベクトルに持つ直線,
すなわち, 方程式 $x = y = \dfrac{z}{2}$ で表される直線上の点である。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
原点のみ
直線 $x = -\dfrac{y}{2} = z$ 上の点
直線 $x = -2y = z$ 上の点
直線 $-x = \dfrac{y}{2} = z$ 上の点
$\begin{pmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とする。
$\begin{eqnarray*} \begin{vmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{vmatrix} & = & -8 + 0 + 0 + 8 + 16 - 0\\[1em] & = & 16 \not=0 \end{eqnarray*}$
よって行列 $\begin{pmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{pmatrix}$ は正則である。
すなわち
$\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{pmatrix}^{-1} \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
となり, この線形変換で原点に移される点は原点のみである。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 1 & 3 & -4 \\ -4 & -4 & 4 \\ -4 & -4 & 0 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
原点のみ
直線 $-\dfrac{x}{2} = \dfrac{y}{2} = z$ 上の点
直線 $ - 2x = 2y = z$ 上の点
平面 $2x - 2y - z =0$ 上の点
$\begin{pmatrix} 1 & 3 & -4 \\ -4 & -4 & 4 \\ -4 & -4 & 0 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とする。
$\begin{eqnarray*} \begin{vmatrix} 1 & 3 & -4 \\ -4 & -4 & 4 \\ -4 & -4 & 0 \end{vmatrix} & = & 0 - 48 - 64 + 16 - 0 + 64 \\[1em] & = & - 32 \not=0 \end{eqnarray*}$
よって行列 $\begin{pmatrix} 1 & 3 & -4 \\ -4 & -4 & 4 \\ -4 & -4 & 0 \end{pmatrix}$ は正則である。
すなわち
$\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 & 3 & -4 \\ -4 & -4 & 4 \\ -4 & -4 & 0 \end{pmatrix}^{-1} \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
となり, この線形変換で原点に移される点は原点のみである。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 1 & 1 & -3 \\ -4 & -4 & 12 \\ -5 & -5 & 15 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
平面 $x + y - 3z = 0$ 上の点
原点のみ
直線 $x = y = -3z$ 上の点
直線 $x = y = -\dfrac{z}{3}$ 上の点
$\begin{pmatrix} 1 & 1 & -3 \\ -4 & -4 & 12 \\ -5 & -5 & 15 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とする。
線形変換の表現行列を行基本変形すると
$\begin{pmatrix} 1 & 1 & -3 \\ -4 & -4 & 12 \\ -5 & -5 & 15 \end{pmatrix} \longrightarrow \begin{pmatrix} 1 & 1 & -3 \\ 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}$
よって
$\begin{pmatrix} 1 & 1 & -3 \\ 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
である。
$\begin{pmatrix} 1 & 1 & -3 \\ 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} x + y - 3z \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
であるから
$x + y - 3z = 0$
よって, この線形変換で原点に移される点は平面 $x + y - 3z = 0$ 上の点である。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 4 & -4 & 1 \\ -12 & 12 & -3 \\ -8 & 8 & -2 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
平面 $4x - 4y + z = 0$ 上の点
平面 $x - y + 4z = 0$ 上の点
直線 $4x = -4y = z$ 上の点
直線 $\dfrac{x}{4} = -\dfrac{y}{4} = z$ 上の点
$\begin{pmatrix} 4 & -4 & 1 \\ -12 & 12 & -3 \\ -8 & 8 & -2 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とする。
線形変換の表現行列を行基本変形すると
$\begin{pmatrix} 4 & -4 & 1 \\ -12 & 12 & -3 \\ -8 & 8 & -2 \end{pmatrix} \longrightarrow \begin{pmatrix} 4 & -4 & 1 \\ 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}$
よって
$\begin{pmatrix} 4 & -4 & 1 \\ 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
である。
$\begin{pmatrix} 4 & -4 & 1 \\ 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 4x - 4y + z \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
であるから
$4x - 4y + z = 0$
よって, この線形変換で原点に移される点は平面 $4x - 4y + z = 0$ 上の点である。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 2 & 4 \\ -1 & -2 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
直線 $y = -\dfrac{1}{2}x$ 上の点
直線 $y = \dfrac{1}{2}x$ 上の点
直線 $y = -2x$ 上の点
直線 $y = 2x$ 上の点
$\begin{pmatrix} 2 & 4 \\ -1 & -2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とすると
$\begin{pmatrix} 2 & 4 \\ -1 & -2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2x + 4y \\ -x -2y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
より $y = -\dfrac{1}{2}x$ である。
よってこの線形変換により原点に移される点は, 直線 $y = -\dfrac{1}{2}x$ 上の点である。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 1 & -1 \\ -1 & 1 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
直線 $y = x$ 上の点
直線 $y = - x$ 上の点
原点のみ
存在しない
$\begin{pmatrix} 1 & -1 \\ -1 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とすると
$\begin{pmatrix} 1 & -1 \\ -1 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} x - y \\ -x + y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
より $y = x$ が成り立つ。
よってこの線形変換により原点に移される点は, 直線 $y = x$ 上の点である。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 1 & 1 \\ -1 & 1 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
原点のみ
存在しない
直線 $y= x$ 上の点
直線 $y= -x$ 上の点
$\begin{pmatrix} 1 & 1 \\ -1 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とすると
$\begin{pmatrix} 1 & 1 \\ -1 & 1 \end{pmatrix}^{-1} = \dfrac{1}{2} \begin{pmatrix} 1 & -1 \\ 1 & 1 \end{pmatrix}$
であるから, 左辺から $\begin{pmatrix} 1 & 1 \\ -1 & 1 \end{pmatrix}^{-1}$ を掛ければ
$ \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} =\begin{pmatrix} 1 & 1 \\ -1 & 1 \end{pmatrix}^{-1} \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
よってこの線形変換により原点に移される点は, 原点のみである。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
原点のみ
存在しない
直線 $y = -\dfrac{1}{2}x$ 上の点
直線 $y = -2x$ 上の点
$\begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とすると
$\begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix}^{-1} = \dfrac{1}{3} \begin{pmatrix} 2 & -1 \\ -1 & 2 \end{pmatrix}$
であるから, 左辺から $\begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix}^{-1}$ を掛ければ
$ \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} =\begin{pmatrix} 2 & 1 \\ 1 & 2 \end{pmatrix}^{-1} \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
よってこの線形変換により原点に移される点は, 原点のみである。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。
行列 $\begin{pmatrix} 2 & -1 \\ -2 & 1 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。
直線 $y = 2x$ 上の点
直線 $y = -2x$ 上の点
原点のみ
存在しない
$\begin{pmatrix} 2 & -1 \\ -2 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
とすると
$\begin{pmatrix} 2 & -1 \\ -2 & 1 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 2x - y \\ -2x + y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$
より $y= 2x$ が成り立つ。
よってこの線形変換により原点に移される点は, 直線 $y = 2x$ 上の点である。
※注意
線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の 核 という。