$Q1$.
次の微分方程式の一般解を求めなさい。
$Q2$.
次の微分方程式の一般解を求めなさい。
式を変形すると
$\dfrac{dx}{dt} = \dfrac{x^2+t^2}{tx} = \dfrac{x}{t} + \dfrac{t}{x}$
$u = \dfrac{x}{t}$ と置くと
$\dfrac{dx}{dt} = u + t\dfrac{du}{dt}$
なので, 微分方程式に代入すれば
$u + t\dfrac{du}{dt}= u+\dfrac{1}{u}$
整理すると $u \dfrac{du}{dt} = \dfrac{1}{t}$ となるので, $t$ で積分すれば
$\dfrac{1}{2}u^2 = \log |t| +C$
$u = \dfrac{x}{t}$ であったので代入すると
$\dfrac{x^2}{2t^2} = \log |t| + C$
よって, 一般解は
$x^2 = 2t^2\left(\log |t| + C\right) ~~$ ($C$ は任意定数)
となります。
$Q3$.
次の微分方程式の一般解を求めなさい。
式を変形すると
$\dfrac{dx}{dt} = \dfrac{t-x}{t+x} = \dfrac{ 1- \dfrac{x}{t} }{ 1 + \dfrac{x}{t} }$
$u = \dfrac{x}{t}$ と置くと
$\dfrac{dx}{dt} = u + t\dfrac{du}{dt}$
なので, 微分方程式に代入すれば
$u + t\dfrac{du}{dt}= \dfrac{1-u}{1+u}$
整理すると
$\dfrac{u+1}{u^2+2u-1}\dfrac{du}{dt} = -\dfrac{1}{t}$
となるので, $t$ で積分すると
$\displaystyle \int \dfrac{u+1}{u^2 + 2u -1}~du = -\int \dfrac{1}{t}~dt = -\log|t| + C$
右辺は $(u^2+2u-1)'=2u+2 = 2(u+1)$ に注意すると
$\begin{eqnarray*} \int \dfrac{u+1}{u^2 + 2u -1}~du & = & \dfrac{1}{2}\int \dfrac{2(u+1)}{u^2 + 2u -1}~du\\[1em] & = & \dfrac{1}{2}\int \dfrac{(u^2+2u-1)'}{u^2 + 2u -1}~du\\[1em] & = & \dfrac{1}{2}\log |u^2 + 2u-1| +C \end{eqnarray*}$
よって
$\dfrac{1}{2}\log |u^2 + 2u-1| = -\log|t| + C$
となります。両辺を $2$ 倍し, 対数の性質を使うと
$\log| (u^2+2u-1)t^2| = C$
となるので $\pm e^C$ を $C$ と置きなおせば
$(u^2+2u-1)t^2 = C~~$ ($C\not=0$)
$u = \dfrac{x}{t}$ を代入すると
$x^2 + 2tx - t^2 = C~~$ ($C\not=0$)
一方 $x^2 + 2tx -t^2 =0$ とすると陰関数の微分法から
$2x\dfrac{dx}{dt} + \left(2x + 2t\dfrac{dx}{dt}\right) - 2t = 0$
整理すると $(t+x)\dfrac{dx}{dt} = t-x$ となるので, $x^2 + 2tx-t^2=0$ も微分方程式の解であることがわかります。
よって, この微分方程式の一般解は
$x^2 + 2tx - t^2 = C~~$ ($C$ は任意定数)
となります。
$Q4$.
次の微分方程式の一般解を求めなさい。
式を変形すると
$\dfrac{dx}{dt} = \dfrac{x^2}{t^2+tx} = \dfrac{\dfrac{x^2}{t^2}}{1 + \dfrac{x}{t}}$
$u = \dfrac{x}{t}$ と置くと
$\dfrac{dx}{dt} = u + t\dfrac{du}{dt}$
なので, 微分方程式に代入すれば
$u + t\dfrac{du}{dt}= \dfrac{u^2}{1+u}$
整理すると $\dfrac{u+1}{u}\dfrac{du}{dt} = -\dfrac{1}{t}$ となるので, $t$ で積分すれば
$\displaystyle u + \log|u| = -\log|t| + C$
$\log |ut| = C-u$ より
$ut = Ce^{-u}~~$ ($C\not=0$)
両辺に $e^u$ をかけ $u = \dfrac{x}{t}$ を代入すると
$xe^{\frac{x}{t}} = C~~$ ($C\not=0$)
また $xe^{\frac{x}{t}} = 0$ とすると $e^{\frac{x}{t}}\not=0$ より $x=0$ となり, これはこの微分方程式の解になります。
よってこの微分方程式の一般解は
$xe^{\frac{x}{t}} = C~~$ ($C$ は任意定数)
となります。
$\dfrac{dx}{dt} = f\left( \dfrac{x}{t}\right)$
の形で表せる微分方程式を 同次形 といいます。
同次形は $u = \dfrac{x}{t}$ と置くことで変数分離形に直すことができます。
式を変形すると
$\dfrac{dx}{dt} = \dfrac{x+t}{t} = \dfrac{x}{t} + 1$
$u = \dfrac{x}{t}$ と置くと $x = tu$ なので, 両辺を $t$ で微分すると
$\dfrac{dx}{dt} = u + t\dfrac{du}{dt}$
微分方程式に代入すれば
$u + t\dfrac{du}{dt}= u+1$
整理すると $\dfrac{du}{dt} = \dfrac{1}{t}$ となるので, $t$ で積分すれば
$u = \log |t| +C$
$u = \dfrac{x}{t}$ であったので代入すると
$\dfrac{x}{t} = \log |t| + C$
よって, 一般解は
$x = t\left(\log |t| + C\right) ~~$ ($C$ は任意定数)
となります。