$Q1$.
次の関数のグラフの漸近線を求めなさい。
$Q2$.
分数関数 $y = \dfrac{a}{x +b}+c$ が次の条件を満たすとき, $a$, $b$, $c$ の値を求めなさい。
(1)
関数 $y= \dfrac{1}{x}$ のグラフを $x$ 軸方向に $-2$, $y$ 軸方向に $-4$ だけ平行移動した曲線は, 関数
$y = \dfrac{1}{x-(-2)} -4 =\dfrac{1}{x+2} -4$
のグラフになります。よって $a=1$, $b=2$, $c=-4$ となります。
(2)
グラフが $x=1$ と $y=3$ を漸近線に持つので, 求める関数は
$y = \dfrac{a}{x-1} + 3$
と置くことができます。グラフが点 $(2,5)$ を通るので
$5 = \dfrac{a}{2-1} + 3= a + 3$
よって $a=2$, $b=-1$, $c=3$ となります。
(3)
$x=-1$ を漸近線に持つので, 求める関数は
$y = \dfrac{a}{x+1} +c$
と置くことができます。グラフが点 $(3,4)$ を通るので
$4 = \dfrac{a}{3+1} + c$
より両辺に $4$ をかければ
$a + 4c = 16$
同様に点 $(-2,-1)$ を通るので
$-1 = \dfrac{a}{-2+1} + c$
より $-a + c = -1$ が成り立ちます。すなわち
$\begin{cases}a+4c=16\\ -a +c=-1\end{cases}$
より, この連立方程式を解くと $a=4$, $c=3$ となります。
よって $a=4$, $b=1$, $c=3$ となります。
$Q3$.
次の関数の定義域と値域を求めなさい。
関数 $y = \dfrac{a}{x-p} + q~~(a\not=0)$ の定義域は $x\not= p$, 値域は $y\not=q$ となります。
(1)
$y = \dfrac{2}{x-1} + 3$ のグラフは $y= \dfrac{2}{x}$ のグラフを $x$ 軸方向に $1$, $y$ 軸方向に $3$ だけ平行移動した曲線になります。
よって $y = \dfrac{2}{x-1} + 3$ の定義域は $x\not=1$, 値域は $y \not=3$ となります。
(2)
$y = \dfrac{-1}{x+3} -5$
であるので, この関数の定義域は $x\not=-3$, 値域は $y = -5$ となります。
(3)
右辺を $\dfrac{a}{x-p} + q$ の形に変形すると
$\begin{eqnarray*} \dfrac{2x+1}{3x-5} & = & \dfrac{ \left( \dfrac{2}{3}\left(3x-5 \right) + \dfrac{10}{3}\right) + 1 }{3x-5}\\[1em] & = & \dfrac{ \dfrac{13}{3} }{3x-5} + \dfrac{2}{3}\\[1em] & = & \dfrac{ \dfrac{13}{9} }{x - \dfrac{5}{3} } + \dfrac{2}{3}\end{eqnarray*}$
よって $y= \dfrac{2x+1}{3x-5}$ の定義域は $x\not=\dfrac{5}{3}$, 値域は $y \not= \dfrac{2}{3}$ となります。
$y = \dfrac{a}{x-p} + q~~(a\not=0)$ のグラフは $x=p$ と $y=q$ を漸近線に持ちます。
(1)
$y = \dfrac{2}{x-1}+1$
より, この関数のグラフは $x=1$ と $y=1$ を漸近線に持ちます。
(2)
$y = \dfrac{1 + 2(x+1)}{x+1} = \dfrac{1}{x+1} + 2$
より, この関数のグラフは $x=-1$ と $y=2$ を漸近線に持ちます。
(3)
$y = \dfrac{3}{2-x} -4 = \dfrac{-3}{x-2} -4$
より, この関数のグラフは $x=2$ と $y=-4$ を漸近線に持ちます。
(4)
分数式の分子と分母を $2$ で割ると
$y = \dfrac{3}{2x-5} + 3 = \dfrac{ \dfrac{3}{2} }{x - \dfrac{5}{2}} + 3$
より, この関数のグラフは $x = \dfrac{5}{2}$ と $y=3$ を漸近線に持ちます。