5. いろいろな2次曲線 例題集

$Q1$.
$2$ 点 $(\pm 4,0)$ を焦点とし, 長軸の長さが $16$ であるような楕円の方程式を求めなさい。

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$\dfrac{x^2}{64} + \dfrac{y^2}{48} = 1$

焦点の座標から, この楕円は原点を中心とすることがわかります。

よって求める楕円の方程式を $\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2} = 1$ とすると, 焦点が $x$ 軸上にあるので $a \gt b$ となります。

$a \gt b$ かつ長軸の長さが $16$ であることから, この楕円は $2$ 点 $(\pm 8,0)$ を頂点に持つので, 代入すると

$\dfrac{8^2}{a^2} + \dfrac{0^2}{b^2} = 1$

よって $a^2=64$ であることがわかります。

一般に, 焦点の座標が $(\pm c,0)$ である時

$c = \sqrt{a^2 - b^2}$

が成り立つので, $c=4$, $a^2 = 64$ を代入すると

$4 = \sqrt{64 - b^2}$

両辺を $2$ 乗して整理すると

$b^2 = 64-16 = 48$

以上から求める楕円の方程式は $\dfrac{x^2}{64} + \dfrac{y^2}{48} = 1$ となります。

$Q2$.
$4$ 点 $(\pm 3,0)$, $(0,\pm 5)$ を頂点に持つ楕円の方程式を求めなさい。また, この楕円の焦点の座標を求めなさい。

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$\dfrac{x^2}{9} + \dfrac{y^2}{25} = 1$
焦点の座標 $(0,\pm 4)$

頂点の位置から, この楕円は原点を中心とすることがわかります。

求める楕円の方程式を $\dfrac{x^2}{a^2} + \dfrac{y^2}{b^2}= 1$ とすると, $2$ 点 $(\pm 3, 0)$ を通るので

$\dfrac{9}{a^2} + \dfrac{0}{b^2}= 1$

よって $a^2 = 9$ となります。同様に $2$ 点 $(0,\pm 5)$ を通ることから

$\dfrac{0}{a^2} + \dfrac{25}{b^2} = 1$

より $b^2 = 25$ となります。以上から求める楕円の方程式は

$\dfrac{x^2}{9} + \dfrac{y^2}{25}=1$

となります。また, $a \lt b$ より焦点の座標を $(0,\pm c)$ とすると

$c = \sqrt{b^2 -a^2} = \sqrt{25-9} = 4$

よって焦点の座標は $(0,\pm 4)$ となります。

$Q3$.
$\dfrac{x^2}{169} + \dfrac{y^2}{144}=1$ で表される楕円の長軸の長さ, 短軸の長さ, 焦点の座標をそれぞれ求めなさい。

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長軸の長さ $26$
短軸の長さ $24$
焦点の座標 $(\pm 5,0)$

与えられた方程式を書き直すと

$\dfrac{x^2}{13^2} + \dfrac{y^2}{12^2} = 1$

この楕円は $4$ 点 $(\pm 13,0)$, $(0,\pm 12)$ を頂点に持つので

長軸の長さは $2\cdot 13 = 26$, 短軸の長さは $2\cdot 12 = 24$ となります。

また, 焦点の座標を $(\pm c,0)$ とすると

$c = \sqrt{169-144} = \sqrt{25} = 5$

よって焦点の座標は $(\pm 5,0)$ となります。

$Q4$.
焦点の座標が $(\pm 5,0)$, 主軸の長さが $6$ であるような双曲線の方程式と, その漸近線の方程式を求めなさい。

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双曲線の方程式 $\dfrac{x^2}{9} - \dfrac{y^2}{16} = 1$
漸近線の方程式 $y = \pm \dfrac{4}{3}x$

焦点の座標から, 求める双曲線の方程式は $\dfrac{x^2}{a^2} - \dfrac{y^2}{b^2} = 1$ と置くことができます。

主軸の長さが $6$ であることから $a=3$ であり, 一般に, 焦点の座標を $(\pm c,0)$ とすると

$c = \sqrt{a^2 + b^2}$

が成り立つので, 代入すると

$5 = \sqrt{3^2 + b^2}$

よって $b^2 = 25-9 =16$ であることがわかります。

以上から双曲線の方程式は $\dfrac{x^2}{9} - \dfrac{y^2}{16} = 1$ となります。

また, 漸近線の方程式は

$y = \pm \dfrac{b}{a}x$

で与えられるので, この双曲線の漸近線の方程式は

$y = \pm \dfrac{4}{3}x$

となります。

$Q5$.
$\dfrac{x^2}{225} - \dfrac{y^2}{64} = -1$ で表される双曲線の焦点, 頂点の座標と漸近線の方程式を求めなさい。

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焦点の座標 $(0,\pm 17)$
頂点の座標 $(0,\pm 8)$
漸近線の方程式 $y = \pm \dfrac{8}{15}x$

式の形から, 焦点と頂点はともに $y$ 軸上にあることがわかります。

与えられた方程式を書き直すと

$\dfrac{x^2}{15^2}- \dfrac{y^2}{8^2} = -1$

上の式から頂点の座標は $(0,\pm 8)$, また, 焦点の座標を $(0,\pm c)$ とすると

$c = \sqrt{ 225 + 64} = \sqrt{289} = 17$

よって, 焦点の座標は $(0, \pm 17)$ となります。

漸近線の方程式は $y = \pm \dfrac{b}{a}x$ で与えられるので, この双曲線の漸近線の方程式は

$y = \pm \dfrac{8}{15} x$

となります。

$Q6$.
点 $(2,0)$ を焦点, $x=-2$ を準線とするような放物線の方程式を求めなさい。

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$y^2 = 8x$

点 $(a,0)$ を焦点, 直線 $x = -a$ を準線とする放物線は

$y^2 = 4ax$

と表されるので, $a=2$ とすれば

$y^2 = 8x$

となります。

$Q7$.
放物線 $y = -\dfrac{1}{16}x^2$ の焦点の座標と準線の方程式を求めなさい。

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焦点の座標 $(0,-4)$
準線の方程式 $y = 4$

$x^2 = 4ay$ で表される放物線は, 点 $(0,a)$ を焦点, 直線 $y = -a$ を準線に持ちます。

与えられた方程式を書き直すと

$x^2 = -16y = 4\cdot (-4)y$

となるので, その焦点の座標は $(0,-4)$, 準線の方程式は $y = 4$ となります。

$Q8$.
$y = 2x^2 -8x + 6$ で表される放物線の焦点の座標と準線の方程式を求めなさい。

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焦点の座標 $\left(2,-\dfrac{15}{8}\right)$
準線の方程式 $y = -\dfrac{17}{8}$

与えられた方程式を平方完成すると

$y = 2(x-2)^2 -2$

となり, これは $y =2x^2$ を $x$ 軸方向に $2$, $y$ 軸方向に $-2$ だけ平行移動した曲線になります。

まず, $y = 2x^2$ について考えると

$x^2 = \dfrac{1}{2}y = 4\cdot \left( \dfrac{1}{8}\right)y$

となるので, その焦点の座標は $\left(0,\dfrac{1}{8}\right)$, 準線の方程式は $y = -\dfrac{1}{8}$ となります。

放物線 $y =2x^2-8x+6$ はこれを $x$ 軸方向に $2$, $y$ 軸方向に $-2$ だけ平行移動したものなので

その焦点の座標は

$\left( 0 + 2,\dfrac{1}{8} -2\right) = \left( 2,-\dfrac{15}{8} \right)$

であり, 準線の方程式は

$y = -\dfrac{1}{8} -2 = -\dfrac{17}{8}$

となります。