2次方程式 例題集

$Q1$.
次の $2$ 次方程式の解を求めなさい。

(1) $x^2 + 10x+24=0$
(2) $x^2-4x+4=0$
(3) $20x^2 -17x + 3=0$
(4) $2x^2 +5x -4=0$
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(1) $x=-4$, $-6$
(2) $x = 2$
(3) $x = \dfrac{3}{5}$, $\dfrac{1}{4}$
(4) $x = \dfrac{-5 \pm \sqrt{57}}{4}$

因数分解できそうであれば因数分解し, できなさそうであれば解の公式を使いましょう。

(1)
左辺を因数分解すると

$x^2 + 10x +24 = (x+4)(x+6)=0$

よって $x+4=0$ または $x+6=0$ より, $x = -4$, $-6$ となります。

(2)
左辺を因数分解すると

$x^2 -4x + 4 = (x-2)^2=0$

$x-2=0$ より $x=2$ となります。

(3)

$20x^2 -17x + 3 = (5x-3)(4x-1)=0$

$5x-3=0$ または $4x-1=0$ より, $x=\dfrac{3}{5}$ または $x=\dfrac{1}{4}$ となります。

(4)
$2$ 次方程式の解の公式より

$x = \dfrac{-5 \pm \sqrt{ 5^2 - 4\cdot 2 \cdot (-4)}}{2\cdot 2} = \dfrac{-5\pm \sqrt{57}}{4}$

$Q2$.
判別式を調べることで, 次の方程式の実数解の数を答えなさい。

(1) $2x^2 -7x -2=0$
(2) $x^2 + 10x + 25=0$
(3) $3x^2 - 3x + 10=0$
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(1) $2$ 個
(2) $1$ 個
(3) $0$ 個

$2$ 次方程式 $ax^2 + bx +c=0$ に対し, $D = b^2 -4ac$ をこの方程式の判別式といいます。

(1)
判別式を調べると

$\begin{eqnarray*} D & = & (-7)^2 - 4\cdot 2\cdot(-2) \\[0.5em] & = &49 + 16 = 65 \gt 0\end{eqnarray*}$

$D \gt 0$ より, この方程式は異なる $2$ つの実数解を持ちます。

(2)

$\begin{eqnarray*}D & = & 10^2 - 4\cdot 1 \cdot 25\\[0.5em] & = & 100 - 100 = 0\end{eqnarray*}$

$D =0$ より, この方程式は唯一つの重解を持ちます。

(3)

$\begin{eqnarray*} D & = & (-3)^2-4\cdot 3\cdot 10 \\[0.5em] & = & 9 - 120 = -111 \lt 0\end{eqnarray*}$

$D \lt 0$ よりこの方程式は実数解を持ちません。

$Q3$.
次の方程式が異なる $2$ つの実数解を持つような実数 $k$ の値の範囲を求めなさい。

$-3x^2 + 4x+k =0$
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$ k \gt -\dfrac{4}{3}$

判別式が $D \gt 0$ であればよいので

$D= 16 + 12k \gt 0$

整理すると $k \gt - \dfrac{4}{3}$ となります。

$Q4$.
次の方程式が唯一つの解を持つように実数 $k$ の値を定めなさい。

$4x^2 + 10x+k=0$
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$k= \dfrac{25}{4}$

判別式が $D=0$ となればよいので

$100 -16k=0$

整理すると $k = \dfrac{25}{4}$ となります。

$Q5$.
$2$ 次方程式 $4x^2 -5x-6=0$ の $2$ つの解をそれぞれ $\alpha$, $\beta$ とする時, 次の値を求めなさい。

(1) $\alpha + \beta$
(2) $\alpha \beta$
(3) $\alpha^2 + \beta^2$
(4) $\alpha^3 + \beta^3$
(5) $(\alpha+1)(\beta+1)$
(6) $\dfrac{1}{\alpha} + \dfrac{1}{\beta}$
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(1) $\dfrac{5}{4}$
(2) $-\dfrac{3}{2}$
(3) $\dfrac{73}{16}$
(4) $\dfrac{485}{64}$
(5) $\dfrac{3}{4}$
(6) $-\dfrac{5}{6}$

与えられた式を, $\alpha + \beta$ と $\alpha \beta$ だけを使って表すことを考えます。

(1)
解と係数の関係より

$\alpha + \beta = -\dfrac{-5}{4} = \dfrac{5}{4}$

(2)
解と係数の関係より

$\alpha \beta = \dfrac{-6}{4} = -\dfrac{3}{2}$

(3)
$\alpha^2 + \beta^2 = (\alpha + \beta)^2 -2\alpha \beta$ と変形します。

$\begin{eqnarray*} \alpha^2 + \beta^2 & = & (\alpha + \beta)^2 -2\alpha \beta\\[0.5em] & = & \left( \dfrac{5}{4} \right)^2 -2\cdot \left( -\dfrac{3}{2}\right)\\[1em] & = & \dfrac{25}{16} + 3 =\dfrac{73}{16} \end{eqnarray*}$

(4)
$\alpha^3 + \beta^3 = (\alpha + \beta)^3 -3\alpha \beta (\alpha + \beta)$ と変形します。

$\begin{eqnarray*} \alpha^3 + \beta^3 & = & (\alpha + \beta)^3 -3\alpha \beta (\alpha + \beta)\\[0.5em] & = & \left( \dfrac{5}{4} \right)^3 -3\cdot \left(-\dfrac{3}{2} \right)\cdot \dfrac{5}{4}\\[1em] & = & \dfrac{125}{64} + \dfrac{45}{8} = \dfrac{485}{64}\end{eqnarray*}$

(5) 展開すると

$\begin{eqnarray*} (\alpha +1)(\beta + 1) & = & \alpha \beta + \alpha + \beta + 1\\[0.5em] & = & \dfrac{5}{4} - \dfrac{3}{2} + 1\\[0.5em] & = & \dfrac{5 - 6 + 4}{4} = \dfrac{3}{4}\end{eqnarray*}$

(6)

$\begin{eqnarray*} \dfrac{1}{\alpha} + \dfrac{1}{\beta} & = & \dfrac{\alpha + \beta}{\alpha \beta}\\[1em] & = & \dfrac{~\dfrac{5}{4}~}{-\dfrac{3}{2}} = -\dfrac{5}{4}\cdot \dfrac{2}{3} = - \dfrac{5}{6}\end{eqnarray*}$