$Q1$.
次の循環小数を既約分数に直しなさい。
$Q2$.
次の値を絶対値を含まない形で表しなさい。
絶対値の中が正の値か, 負の値かを判断しましょう。
(1)
$-3 \lt 0$ なので $|-3| = -(-3) = 3$ となります。
(2)
$\sqrt{2} = 1.4142\ldots$ なので $\sqrt{2} - 2 \lt 0$ であることがわかります。よって
$|\sqrt{2}-2| = -(\sqrt{2}-2)=2-\sqrt{2}$
となります。
(3)
まず $\pi = 3.1415\ldots$ なので $3-\pi \lt 0$ となります。
また, $\sqrt{3} = 1.732\ldots$ なので $5-\sqrt{3} \gt 0$ であることがわかります。よって
$|3−π|+|5−√3|=−(3−π)+(5−√3)=(π−3)+(5−√3)=π+2−√3$
$Q3$.
次の式を計算し, 整理しなさい。
(1)
$2$ 乗して $a$ になる正の数を $\sqrt{a}$ と表すので, $\sqrt{5}$ を $2$ 乗すると $5$ になります。
$\left( \sqrt{5}\right)^2 = 5$
(2)
$\left( \sqrt{3} \right)^2 = 3$ であるから, 指数法則に注意すると
$(√3)7=(√3)2×3+1=((√3)2)3×√3=33√3=27√3$
(3)
$a \gt 0$ のとき, $2$ 乗して $a^2$ になる数は $a$ なので $\sqrt{a^2}=a$ が成り立ちます。よって
$\sqrt{49} = \sqrt{7^2} = 7$
(4)
$\sqrt{a}\sqrt{b} = \sqrt{ab}$ を利用します。
$\sqrt{72} = \sqrt{36\times 2} = \sqrt{36}\sqrt{2} = 6\sqrt{2}$
(5)
一般に, $2$ つの平方根の中の値が異なる時は, その和や差は簡単に計算することはできません。
それ以上整理することができないので, 和や差はそのまま書き表します。
$√12+√48+√50=√4√3+√16√3+√25√2=2√3+4√3+5√2=(2+4)√3+5√2=6√3+5√2$
(6)
展開し, $2$ 乗の項が現れたら根号を外して整理します。
$(3√6+√5)(4√3+√10)=12√6√3+3√6√10+4√5√3+√5√10=12√18+3√60+4√15+√50=12√32√2+3√22√15+4√15+√52√2=36√2+6√15+4√15+5√2=41√2+10√15$
$Q4$.
次の式を $2$ 重根号を外して整理しなさい。
(1)
$\sqrt{ (a+b) +2\sqrt{ab} } =\sqrt{ \left(\sqrt{a} + \sqrt{b} \right)^2 }= \sqrt{a}+\sqrt{b}$
が成り立ちます。
$√10+2√21=√(3+7)+2√2×7=√(√3+√7)2=√3+√7$
(2)
$\sqrt{ (a+b) - 2\sqrt{ab} } =\sqrt{ \left(\sqrt{a} - \sqrt{b} \right)^2 }= \left| \sqrt{a} - \sqrt{b}\right|$
が成り立ちます。正の値なので絶対値がつくことに注意しましょう。
また, $4\sqrt{5}$ を $4\sqrt{5} = 2\sqrt{20}$ と表すのもポイントです。
$√12−4√5=√12−2√22×5=√12−2√20=√(2+10)−2√2×10=√(√2−√10)2=|√2−√10|=√10−√2$
(3)
一見, 公式の形になっていなくても, 変形して公式の形に直せないか考えましょう。
$√4−√15=2√4−√152=√2√2(4−√15)2=√2√8−2√152=√2√(3+5)−2√3×52=√2|√3−√5|2=√2(√5−√3)2$
$Q5$.
次の式の分母を有理化して整理しなさい。
(1)
分子と分母に $\sqrt{2}$ を掛けます。
$\dfrac{1}{\sqrt{2}} = \dfrac{\sqrt{2}}{\left( \sqrt{2} \right)^2 } = \dfrac{\sqrt{2}}{2}$
(2)
分子と分母に $\sqrt{6}$ をかけて整理します。
$\dfrac{ \sqrt{2} + \sqrt{3} }{\sqrt{6}} = \dfrac{\sqrt{6}(\sqrt{2}+\sqrt{3})}{6} = \dfrac{2\sqrt{3} + 3\sqrt{2}}{6}$
(3)
$(a+b)(a-b) = a^2 -b^2$ を利用しましょう。
$√3+√2√3−√2=(√3+√2)2(√3−√2)(√3+√2)=(√3)2+2√3√2+(√2)2(√3)2−(√2)2=3+2√6+23−2=5+2√6$
(4)
有理化の計算を $2$ 回行います。
まず, 分子と分母に $\left( \sqrt{2} + \sqrt{3} \right) - \sqrt{6}$ を掛けると
$1√2+√3+√6=(√2+√3)−√6((√2+√3)+√5)((√2+√3)−√5)=√2+√3−√6(√2+√3)2−(√6)2=√2+√3−√6(5+2√6)−6=√2+√3−√62√6−1$
さらに分子と分母に $2\sqrt{6}+1$ を掛けます。
$√2+√3−√62√6−1=(√2+√3−√6)(2√6+1)(2√6−1)(2√6+1)=2√6(√2+√3−√6)+(√2+√3−√6)(2√6)2−12=(4√3+6√2−12)+(√2+√3−√6)24−1=7√2+5√3−√6−1223$
(1)
$x = 0.\dot{3}$ とおくと, $10x = 3.\dot{3}$ であるから
$10x -x = 3.\dot{3} - 0.\dot{3} = 3$
よって $9x = 3$ より $x = \dfrac{1}{3}$ となります。
(2)
$x = 1.\dot{2}\dot{3}$ とおくと, $100x = 123.\dot{2}\dot{3}$ であるから
$100x -x = 123.\dot{2}\dot{3} - 1.\dot{2}\dot{3} = 122$
よって $99x = 122$ より $x = \dfrac{122}{99}$ となります。
(3)
$x = 4.\dot{3}2\dot{1}$ とおくと, $1000x = 4321.\dot{3}2\dot{1}$ であるから
$1000x -x = 4321.\dot{3}2\dot{1} - 4.\dot{3}2\dot{1} = 4317$
よって $x = \dfrac{4317}{999} = \dfrac{1439}{333}$ となります。
(4)
$x = 0.\dot{9}$ とおくと, $10x = 9.\dot{9}$ であるから
$10x -x = 9.\dot{9} - 0.\dot{9} = 9$
よって $9x = 9$ より $x = 1$ となります。