2次関数の最大・最小 例題集

$Q1$.
次の $2$ 次関数の値域を求めなさい。

(1) $y = x^2$
(2) $y = 2x^2$
(3) $y = -3x^2$
(4) $y = x^2 + 3$
(5) $y = -x^2 + 2x$
(6) $y = x^2 -4x + 6$
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(1) $y \geqq 0$
(2) $y \geqq 0$
(3) $y \leqq 0$
(4) $y \geqq 3$
(5) $y \leqq 1$
(6) $y \geqq 2$

平方完成して

$y = a(x-p)^2 +q$

の形にし, $a$ の符号と $q$ の値で判断します。

(1)
$x$ が実数の時, 常に $x^2 \geqq 0$ なので $y$ の値域は $y \geqq 0$ となります。

(2)
$x$ が実数の時, $x^2 \geqq 0$ なので $2x^2 \geqq 0$ です。

よって $y$ の値域は $y \geqq 0$ となります。

(3)
$x$ が実数の時, $x^2 \geqq 0$ なので $-3x^2 \leqq 0$ です。

よって $y$ の値域は $y \leqq 0$ となります。

(4)
$x^2 \geqq 0$ より $x^2 +3 \geqq 3$ です。

よって $y$ の値域は $y \geqq 3$ となります。

(5)
右辺を平方完成すると

$y = -(x-1)^2 + 1$

$(x-1)^2 \geqq 0$ より $-(x-1)^2 \leqq 0$ なので

$-(x-1)^2 +1 \leqq 1$

よって $y$ の値域は $y \leqq 1$ となります。

(6)
右辺を平方完成すると

$y = (x-2)^2 + 2$

ここで, $(x-2)^2 \geqq 0$ より

$(x-2)^2 +2 \geqq 2$

よって $y$ の値域は $y \geqq 2$ となります。

$Q2$.
次の $2$ 次関数の最大値または最小値を求めなさい。また, その時の $x$ の値を求めなさい。

(1) $y = 2x^2 - 4x + 5$
(2) $y = -x^2 + 8x - 3$
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(1) $x = 1$ の時, 最小値 $y = 3$ を取る。最大値は存在しない。
(2) $x = 4$ の時, 最大値 $y = 13$ を取る。最小値は存在しない。

(1)
右辺を平方完成すると

$y=2(x1)2+3$

$(x-1)^2 \geqq 0$ より

$2(x-1)^2 + 3 \geqq 3$

であり, 特に等号は $x=1$ の時のみ成り立ちます。

よって $y$ は $x=1$ の時, 最小値 $3$ を取り, 最大値は存在しません。

(2)

$y=(x4)2+13$

であり, $(x-4)^2 \geqq 0$ より

$-(x-4)^2 \leqq 0$

よって

$-(x-4)^2 +13 \leqq 13$

等号は $x=4$ の時のみ成り立ちます。

以上から $y$ は $x=4$ の時, 最大値 $13$ を取り, 最小値は存在しません。

$Q3$.
次の $2$ 次関数の最大値と最小値を求めなさい。また, その時の $x$ の値を求めなさい。

(1) $y = x^2 + 2x -3~~(-4 \leqq x \leqq -2)$
(2) $y = x^2 + 2x -3~~(-4 \leqq x \leqq 2)$
(3) $y = x^2 + 8x - 3~~(-7 \leqq x \leqq -2)$
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(1) $x = -4$ の時, 最大値 $y = 5$ を取り, $x=-2$ の時, 最小値 $y=-3$ を取る
(2) $x = -4$, $2$ の時, 最大値 $y = 5$ を取り, $x=-1$ の時, 最小値 $y=-4$ を取る
(3) $x = -7$ の時, 最大値 $y = -10$ を取り, $x=-4$ の時, 最小値 $y=-19$ を取る

(1)
右辺を平方完成すると

$y=(x+1)24  (4x2)$

このグラフを書くと図のようになります。

図より, $x=-4$ の時, 最大値 $y=5$ を取り, $x=-2$ の時, 最小値 $y=-3$ を取ることがわかります。

(2)
(1) と同様に

$y=(x+1)24  (4x2)$

このグラフを書くと図のようになります。

図より, $x=-4$ と $x=2$ の時, 最大値 $y=5$ を取り, $x=-1$ の時, 最小値 $y=-4$ を取ることがわかります。

(3)
右辺を平方完成すると

$y=(x+4)219  (7x2)$

このグラフを書くと図のようになります。

図より, $x=-7$ の時, 最大値 $y=-10$ を取り, $x=-4$ の時, 最小値 $y=-19$ を取ることがわかります。

$Q4$.
ある工場の製品は, 単価が $60$ 円の時 $300$ 個売れる。
この製品は単価を $1$ 円値上げすると, 販売個数が $2$ 個下がることがわかっている。
この時, 売上を最大にするには単価をいくらにすればよいか答えなさい。またこの時の売上を求めなさい。

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単価が $105$ 円の時, 売上は最大となりその時の金額は $22050$ 円である。

単価を $x$ 円値上げすると販売個数は $2x$ 個下がるので, 単価が $(60+x)$ 円の時, この製品は $(300 -2x)$ 個売れることになります。

よって, 売上を $y$ とすると, 単価 $(60+x)$ 円の時の売上は

$y=(60+x)(3002x)=2x2+180x+18000$

となります。平方完成すると

$y=2(x45)2+22050$

よって $x=45$ の時, $y$ は最大値 $22050$ を取ることがわかります。

以上から, 単価 $60+45=105$ 円の時, 売上は最大となり, その時の金額は $22050$ 円になります。