3. 組合せ 例題集

$Q1$.
次の値を計算しなさい。

(1) ${}_4{\rm C}_1$
(2) ${}_5{\rm C}_2$
(3) ${}_6{\rm C}_0$
(4) ${}_3{\rm C}_2$
(5) ${}_7{\rm C}_5$
(6) ${}_7{\rm C}_7$
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(1)$4$
(2)$10$
(3)$1$
(4)$3$
(5)$21$
(6)$1$

${}_n{\rm C}_r = \dfrac{ {}_n{\rm P}_r}{r!} = \dfrac{n(n-1)\cdots(n-r+1)}{r(r-1)\cdots 3\cdot 2\cdot1} = \dfrac{n!}{r!(n-r)!}$

となります。また, ${}_n{\rm C}_0 = 1$ であることに注意しましょう。

(1)

${}_4{\rm C}_1 = \dfrac{4}{1} = 4$

※ 一般に ${}_n{\rm C}_1 = n$ が成り立ちます。

(2)

${}_5{\rm C}_2 = \dfrac{5\cdot 4}{2\cdot 1} = 10$

(3)

${}_6{\rm C}_0 = 1$

※ ${}_n{\rm C}_0 = 1$ であることに注意しましょう。

(4)

${}_3{\rm C}_2 = \dfrac{3\cdot 2}{2\cdot 1} = 3$

(5)

${}_7{\rm C}_5 = {}_7{\rm C}_2 = \dfrac{7\cdot 6}{2\cdot 1} = 21$

(6)

${}_7{\rm C}_7 = {}_7{\rm C}_0 = 1$

※ 一般に ${}_n{\rm C}_r ={}_n{\rm C}_{n-r}$ が成り立ちます。(4), (5), (6) に適用して確認してみましょう。

$Q2$.
$7$ 枚の異なるカードの中から $3$ 枚を選ぶ時, 選び方は何通りあるか答えなさい。

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$35$ 通り

$7$ つのものの中から $3$ つを選ぶ組合せなので, その場合の数は

${}_7{\rm C}_3 = \dfrac{7\cdot 6\cdot 5}{3\cdot 2\cdot 1} = 35$

よって $35$ 通りになります。

$Q3$.
$9$ 枚のカードの次のように分ける時, 分け方は何通りあるか答えなさい。

(1) $5$ 枚, $3$ 枚, $1$ 枚の $3$ 組に分ける
(2) $3$ 枚ずつの $3$ 組に分ける
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(1) $504$ 通り
(2) $280$ 通り

(1)
$9$ 枚の異なるカードから $5$ 枚を選ぶ選び方は

${}_9{\rm C}_5 = \dfrac{9\cdot 8\cdot 7\cdot 6\cdot 5}{5\cdot 4\cdot 3\cdot 2\cdot 1} = 126$

より $126$ 通りになります。残りの $4$ 枚のカードから $3$ 枚を選ぶ選び方は

${}_4{\rm C}_3 = {}_4{\rm C}_1 = 4$

より $4$ 通りになります。よって積の法則から

$126 \cdot 4 = 504$

よってそのような分け方は全部で $504$ 通りになります。

(2)
$9$ 枚の異なるカードから $3$ 枚を選ぶ選び方は

${}_9{\rm C}_3 = \dfrac{9\cdot 8\cdot 7}{3\cdot 2\cdot 1} = 84$

より $84$ 通りになります。残りの $6$ 枚のカードから $3$ 枚を選ぶ選び方は

${}_6{\rm C}_3 = \dfrac{6\cdot 5\cdot 4}{3\cdot 2\cdot 1} = 20$

より $20$ 通りになります。

この $3$ つの組に分ける順番は考慮に入れないので, 求める場合の数は

$\dfrac{84\cdot 20}{3!} = 280$

より $280$ 通りになります。

$Q4$.
${\rm A}$, ${\rm B}$, ${\rm C}$, ${\rm D}$, ${\rm E}$, ${\rm F}$, ${\rm G}$ の $7$ 文字の中から $5$ 文字を選ぶ時, 次の条件を満たす選び方は何通りあるか答えなさい。

(1) ${\rm A}$ を選ぶ
(2) ${\rm A}$ を選び, ${\rm B}$ は選ばない
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(1) $15$ 通り
(2) $5$ 通り

(1)
${\rm A}$ は常に選ばれるので, 残りの $6$ 文字から $4$ 文字を選べばよいことになります。よって

${}_6{\rm C}_4 = {}_6{\rm C}_2 = \dfrac{6\cdot 5}{2\cdot 1} = 15$

${\rm A}$ を選ぶ選び方は $15$ 通りになります。

【別解】:

$7$ 文字から $5$ 文字を選ぶ選び方は

${}_7{\rm C}_5 = {}_7{\rm C}_2 = \dfrac{7\cdot 6}{2\cdot 1} = 21$

より $21$ 通りになります。また, ${\rm A}$ が選ばれない選び方は, ${\rm A}$ 以外の $6$ 文字から $5$ 文字を選ぶ選び方なので

${}_6{\rm C}_5 = 6$

より $6$ 通りになります。

全ての場合の数 $21$ 通りから ${\rm A}$ を選ばない場合の数 $6$ 通りを引けば ${\rm A}$ を選ぶ場合の数になるので

$21-6=15$

より $15$ 通りになります。

(2)
${\rm A}$ は常に選ばれるので, 残りの $6$ 文字のうち ${\rm B}$ を除いた $5$ 文字から $4$ 文字を選べばよいから

${}_5{\rm C}_4 =5$

よって, そのような選び方は $5$ 通りになります。

$Q5$.
男子 $8$ 人と女子 $3$ 人の中から $4$ 人を選ぶ時, 女子が少なくとも $1$ 人選ばれる選び方は何通りあるか答えなさい。

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$260$ 通り

全ての場合の数から, 女子が $1$ 人も選ばれない場合の数を引きましょう。

男子 $8$ 人と女子 $3$ 人の中から $4$ 人を選ぶ選び方は, $11$ 人から $4$ 人選ぶ選び方なので

${}_11{\rm C}_4 = \dfrac{11\cdot 10 \cdot 9\cdot 8}{4\cdot 3\cdot 2\cdot 1} = 330$

より $330$ 通りになります。

一方, 女子が $1$ 人も選ばれない選び方は, 男子 $8$ 人の中から $4$ 人を選ぶ選び方なので

${}_8{\rm C}_4 = \dfrac{8\cdot 7 \cdot 6\cdot 5}{4\cdot 3\cdot 2\cdot 1} = 70$

より $70$ 通りになります。

以上から, 女子が少なくとも $1$ 人選ばれる選び方は

$330 -70 = 260$

より $260$ 通りになります。

$Q6$.
男子 $8$ 人と女子 $4$ 人の中から $5$ 人の委員を選ぶとする。男子から $2$ 人, 女子から $3$ 人選ぶとき, 委員の選び方は何通りあるか答えなさい。

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$112$ 通り

男子 $8$ 人の中から $2$ 人選ぶ選び方は

${}_8{\rm C}_2 = \dfrac{8\cdot 7}{2\cdot 1} = 28$

より $28$ 通りになります。また, 女子 $4$ 人の中から $3$ 人選ぶ選び方は

${}_4{\rm C}_3 = 4$

より $4$ 通りになります。よって求める場合の数は積の法則から

$28\cdot 4 = 112$

より $112$ 通りになります。

$Q7$.
正六角形の対角線は何本あるか答えなさい。

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$9$ 本

対角線は $6$ つの頂点から $2$ つの頂点を選べば作れるので, その $2$ 点の選び方は

${}_6{\rm C}_2 = \dfrac{6\cdot 5}{2\cdot 1} = 15$

より $15$ 通りになります。ただし, この $15$ 通りのうち $6$ 通りは正六角形の辺に対応するので

$15 - 6 =9$

よって正六角形の対角線は $9$ 本存在します。

$Q8$.
正六角形の頂点を線で結んで三角形を作る時, 三角形はいくつできるか答えなさい。

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$20$ 個

$6$ つの頂点から $3$ つを選べば三角形が作れるので

${}_6{\rm C}_3 = \dfrac{6\cdot 5\cdot 4}{3\cdot 2\cdot 1} = 20$

よって三角形は $20$ 個作れます。