$Q1$.
次の行列の行列式を計算しなさい。
$Q2$.
次の行列の行列式を計算しなさい。
$3$ 次の正方行列の行列式はサラスの方法で計算できます。
$|−2−10−45411−1|=(−2)⋅5⋅(−1)+(−1)⋅4⋅1+0⋅(−4)⋅1 −(−2)⋅4⋅1−(−1)⋅(−4)⋅(−1)−0⋅5⋅1=10−4+0+8+4−0=18$
となります。
$Q3$.
次の置換は偶置換か奇置換か答えなさい。
(1)
$1$, $2$ を $2$, $1$ と並び替える置換は互換であり, 互換は奇置換 ($1$ つの互換からなる置換) なのでこの置換は奇置換です。
(2)
$1$, $2$, $3$ を $2$, $3$, $1$ と並び替える置換は次のように $2$ つの互換の組み合わせで表すことができます。
$1$, $2$, $3$ $\longrightarrow$ $2$, $1$, $3$ $\longrightarrow$ $2$, $3$, $1$
よってこの置換は偶置換です。
(3)
$1$, $2$, $3$ を $2$, $1$, $3$ と並び替える置換は $1$ と $2$ を並び替える互換です。
互換は奇置換なので, この置換は奇置換です。
(4)
$1$, $2$, $3$ を並び替えない置換は $0$ 個の互換の組み合わせと考えられます。
よってこの置換は偶置換です。
※このようにどの数も並び替えない置換を 恒等置換 といいます。
(5)
$1$, $2$, $3$, $4$ を $2$, $3$, $4$, $1$ と並び替える置換は次のように $3$ つの互換の組み合わせで表すことができます。
$1$, $2$, $3$, $4$ $\longrightarrow$ $2$, $1$, $3$, $4$ $\longrightarrow$ $2$, $3$, $1$, $4$ $\longrightarrow$ $2$, $3$, $4$, $1$
よってこの置換は奇置換です。
$Q4$ [重要].
次の行列の行列式を計算しなさい。
サラスの方法を使うと
$|a11a12a130a22a230a32a33|=a11a22a33+0+0−a11a23a32−0−0=a11(a22a33−a23a32)$
【補足】
ここから
$|a11a12a130a22a230a32a33| = a_{11}|a22a23a32a33|$
が成り立つことがわかります。
また, この性質は一般の行列でも成り立ち, $n$ 次行列に対し
$|a11a12⋯a1n0a22⋯a2n⋮⋮⋱⋮0an2⋯ann| = a_{11}|a22⋯a2n⋮⋱⋮an2⋯ann|$
という等式が成り立ちます。
行列式の計算において, この性質はよく使うので覚えておきましょう。
$2$ 次の正方行列 $ (abcd)$ の行列式は
$|abcd| = ad-bc$
と計算されます。よって
$|5−235| = 5\cdot 5 - (-2)\cdot 3 = 25 +6=31$
となります。