$Q1$.
次の行列の逆行列を求めなさい。
$Q2$.
逆行列を利用して次の連立方程式を解きなさい。
行列 $A$ と列ベクトル $\overrightarrow{x}$, $\overrightarrow{b}$ を
$A = (1−3−3−122−2−1−2)$ $~~\overrightarrow{x} = (xyz)$ $~~\overrightarrow{b} = (−21−6)$
と定めると, 連立方程式は
$A\overrightarrow{x} = \overrightarrow{b}$
と書き表すことができます。よって左から $A$ の逆行列をかければ
$\overrightarrow{x} = A^{-1}\overrightarrow{b}$
となり, 方程式の解を求めることができます。
$\left( A | E \right)$ に行基本変形を施し, $A$ の逆行列を計算します。
$\left( A | E \right) = \left( 1−3−3100−122010−2−1−2001 \right)$
$2$ 行目に $1$ 行目を加え, $3$ 行目に $1$ 行目の $2$ 倍を加えると
$\left( 1−3−31000−1−11100−7−8201 \right)$
$2$ 行目を $(-1)$ 倍すると
$\left( 1−3−3100011−1−100−7−8201 \right)$
$1$ 行目に $2$ 行目の $3$ 倍を加え, $3$ 行目に $2$ 行目の $7$ 倍を加えると
$\left( 100−2−30011−1−1000−1−5−71 \right)$
$3$ 行目を $(-1)$ 倍すると
$\left( 100−2−30011−1−1000157−1 \right)$
$2$ 行目から $3$ 行目を引くと
$\left( 100−2−30010−6−8100157−1 \right)$
よって $A^{-1} = (−2−30−6−8157−1)$ となります。
$\overrightarrow{x} = A^{-1}\overrightarrow{b}$ であるから, 連立方程式の解は
$(xyz) = (−2−30−6−8157−1) (−21−6) = (1−23)$
となります。
$A$ と単位行列 $E$ を並べた行列
$\left( A|E\right) = \left( 133100123010112001 \right)$
に行基本変形を施していき, $\left( E | B \right)$ の形に変形します。
この時, 右側の行列 $B$ が $A$ の逆行列になります。
$2$ 行目と $3$ 行目から, $1$ 行目を引くと
$\left( 1331000−10−1100−2−1−101 \right)$
$2$ 行目を $(-1)$ 倍すると
$\left( 1331000101−100−2−1−101 \right)$
$1$ 行目から $2$ 行目の $3$ 倍を引き, $3$ 行目に $2$ 行目の $2$ 倍を加えると
$\left( 103−2300101−1000−11−21 \right)$
$3$ 行目を $(-1)$ 倍すると
$\left( 103−2300101−10001−12−1 \right)$
$1$ 行目から $3$ 行目の $3$ 倍を引くと
$\left( 1001−330101−10001−12−1 \right)$
よって $A$ の逆行列は $(1−331−10−12−1)$ となります。