整式の加法・減法 例題集

$Q1$.
次の単項式の係数と次数を求めなさい。

(1) $4x^2$
(2) $y^5$
(3) $4\pi r^2$
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(1) 係数 $4$, 次数 $2$
(2) 係数 $1$, 次数 $5$
(3) 係数 $4\pi$, 次数 $2$

単項式に現れる数の部分を係数といい, 単項式に現れる文字の個数を次数といいます。

(1)
$4x^2 = 4\times x \times x$ なので, 係数 (数の部分) は $4$, $x$ が $2$ 個現れているので次数は $2$ となります。

(2)
$y^5 = 1 \times y^5$ なので, 係数は $1$, 次数は $5$ となります。係数が $1$ の時は省略して書かれることに注意しましょう。

(3)
$4\pi r^2 = 4\pi \times r \times r$ なので, 係数は $4\pi$, 次数は $2$ となります。
ここで, $\pi$ は $\pi=3.1415\cdots$ という定数なので数として扱われることに注意しましょう。

$Q2$.
次の $x$ に関する多項式の次数を求めなさい。

(1) $4x^2+3x+5$
(2) $x^4y^5 -x +7y$
(3) $xy -3xy^3 +2x^2y$
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(1) $2$
(2) $4$
(3) $2$

式の中に現れる単項式の中の最大次数を, その多項式の次数といいます。

ある特定の文字に着目した場合, それ以外の文字は定数として扱われます。

(1)
次数が最も大きい単項式は $4x^2$ なので, この多項式の次数は $2$ となります。

(2)
変数 $x$ に着目しているので, $y$ は定数として扱われます。よって次数が最も大きい項は $x^4y^5$ であり, その次数は $4$ となります。

(3)
こちらも変数 $x$ に着目しているので, $y$ は定数として扱われます。よって次数が最も大きい項は $2x^2y$ であり, その次数は $2$ となります。

$Q3$.
次の $x$ に関する多項式を整理し, 降べきの順に直しなさい。

(1) $3+5x-4x^5+12x^3$
(2) $2x +4x^4 -5+x^4 -7x^3-3x$
(3) $x^3 + 2xy^2 -x +1 -xy^2 +3y +2x^2$
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(1) $-4x^5+12x^3+5x+3$
(2) $5x^4-7x^3-x-5$
(3) $x^3 +2x^2 + (y^2-1)x+3y+1$

次数の大きい項から順に並べることを, 降べきの順に整理するといいます。

この時, 同類項は $1$ つの単項式にまとめて表します。

(1)
左から次数の大きい順に並び替えると解答のようになります。

(2)
同類項は $1$ つの項にまとめて整理します。

$2x+4x45+x47x33x=(4+1)x47x3+(23)x5=5x47x3x5$

(3)
$x$ に着目しているので, $y$ は定数として扱われます。

$x3+2xy2x+1xy2+3y+2x2=x3+2x2+(2y2y21)x+3y+1=x3+2x2+(y21)x+3y+1$

$Q4$.
$A = 4x^2+2xy+2y^2$, $B=5x^2+2xy+5y^2$ のとき, 次の式を計算しなさい。

(1) $A+B$
(2) $2A -B$
(3) $(3A-B) - (A+2B)$
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(1) $9x^2+4xy+7y^2$
(2) $3x^2+2xy-y^2$
(3) $-7x^2 -2xy -11y^2$

整式どうしの和・差の計算は, 同類項ごとに計算します。

(1)

$A+B=(4x2+2xy+2y2)+(5x2+2xy+5y2)=(4+5)x2+(2+2)xy+(2+5)y2=9x2+4xy+7y2$

(2)

$2AB=2(4x2+2xy+2y2)(5x2+2xy+5y2)=(85)x2+(42)xy+(45)y2=3x2+2xyy2$

(3)
与えられた式を整理してから計算を行いましょう。

$(3AB)(A+2B)=(31)A+(12)B=2A3B=2(4x2+2xy+2y2)3(5x2+2xy+5y2)=(815)x2+(46)xy+(415)y2=7x22xy11y2$