7. 指数関数 例題集

$Q1$.
次の方程式を解きなさい。

(1) $2^{x-2} = 4\sqrt{2}$
(2) $2^{2x-3} = 4\sqrt[3]{2}$
(3) $4^x -3\cdot 2^x -40=0$
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(1) $x=\dfrac{9}{2}$
(2) $x=\dfrac{8}{3}$
(3) $x=3$

指数関数 $y = 2^x$ は単調増加関数なので, $2^{x_1} = 2^{x_2}$ の時, $x_1 = x_2$ となります。

(1)

$4\sqrt{2} = 2^2\cdot 2^{\frac{1}{2}} = 2^{\frac{5}{2}}$

であるから

$2^{x-2} = 2^{\frac{5}{2}}$

指数を比べると

$x-2 = \dfrac{5}{2}$

よって $x = \dfrac{5}{2} + 2= \dfrac{9}{2}$ となります。

(2)

$4\sqrt[3]{2} = 2^2\cdot 2^{\frac{1}{3}} = 2^{\frac{7}{3}}$

であるから

$2^{2x-3} = 2^{\frac{7}{3}}$

指数を比べると

$2x-3 = \dfrac{7}{3}$

よって $2x = \dfrac{16}{3}$ より $x = \dfrac{8}{3}$ となります。

(3)

$4^x = \left(2^2 \right)^x = 2^{2x} = \left( 2^x \right)^2$

なので, $X = 2^x$ と置くと方程式は

$X^2 - 3X -40=0$

となります。

$X^2-3X-40=(X-8)(X+5)$

であるから $X=-5$ または $X=8$ となりますが, $X=2^x \gt 0$ より $X=8$ となります。

$2^x = 8 = 2^3$

より, 指数を比べれば $x =3$ であることがわかります。

$Q2$.
次の不等式を解きなさい。

(1) $27^x \gt 3$
(2) $0.25^x \lt 32$
(3) $3^{3x+1} \gt 27$
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(1) $x \gt \dfrac{1}{3}$
(2) $x \gt -\dfrac{5}{2}$
(3) $x \gt \dfrac{2}{3}$

(1)

$27^x = \left(3^3\right)^x = 3^{3x}$

であるから, 不等式は

$3^{3x} \gt 3^1$

と表すことができます。ここで, 指数関数 $y=3^x$ は単調増加なので

$3^{x_1} \gt 3^{x_2} \Longleftrightarrow x_1 \gt x_2$

が成り立ちます。よって上の不等式から

$3x \gt 1$

であり, $x \gt \dfrac{1}{3}$ であることがわかります。

(2)

$0.25^x = \left( \dfrac{1}{4} \right)^x = \left( 2^{-2} \right)^x = 2^{-2x}$

よって, 不等式は

$2^{-2x} \lt 32 = 2^5$

指数関数 $y = 2^x$ は単調増加なので指数を比べると

$-2x \lt 5$

よって $x \gt -\dfrac{5}{2}$ となります。

(3)
$27 = 3^3$ より

$3^{3x+1} \gt 3^3$

指数関数 $y = 3^x$ は単調増加なので指数を比べると

$3x + 1 \gt 3$

よって $3x \gt 2$ より $x \gt \dfrac{2}{3}$ となります。

$Q3$.
次の数を小さい順に並べなさい。

(1) $2^{\frac{3}{4}}$, $2^5$, $2^{-5}$, $2^{-\frac{3}{5}}$, $2^{-\frac{3}{4}}$
(2) $1$, $0.1^4$, $0.1^{-5}$, $0.1^{-\frac{2}{5}}$, $0.1^{\frac{3}{4}}$
(3) $2^{15}$, $3^{10}$, $5^5$
(4) $\sqrt{2}$, $\sqrt[3]{3}$, $\sqrt[4]{5}$
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(1) $2^{-5} \lt 2^{-\frac{3}{4}} \lt 2^{-\frac{3}{5}} \lt 2^{\frac{3}{4}} \lt 2^5$
(2) $0.1^4 \lt 0.1^{\frac{3}{4}} \lt 1 \lt 0.1^{-\frac{2}{5}} \lt 0.1^{-5}$
(3) $5^5 \lt 2^{15} \lt 3^{10}$
(4) $\sqrt{2} \lt \sqrt[3]{3} \lt \sqrt[4]{5}$

(1)
$y =2^x$ は単調増加なので, 指数が大きいほど値は大きくなります。

$-5 \lt -\dfrac{3}{4} \lt -\dfrac{3}{5} \lt \dfrac{3}{4} \lt 5$

であるから, $2^{-5} \lt 2^{-\frac{3}{4}} \lt 2^{-\frac{3}{5}} \lt 2^{\frac{3}{4}} \lt 2^5$ となります。

(2)
$y=0.1^x$ は単調減少なので, 指数が大きいほど値は小さくなります。$1 = 0.1^0$ に注意すると

$-5 \lt -\dfrac{2}{5} \lt 0 \lt \dfrac{3}{4} \lt 4$

であるから, $0.1^4 \lt 0.1^{\frac{3}{4}} \lt 1 \lt 0.1^{-\frac{2}{5}} \lt 0.1^{-5}$ となります。

(3)

$2^{15} = \left( 2^3 \right)^5 = 8^5$

であり, また

$3^{10} =\left( 3^2 \right)^5 = 9^5$

と表せます。関数 $y = x^5$ は単調増加関数なので

$5^5 \lt 8^5 \lt 9^5$

よって $5^5 \lt 2^{15} \lt 3^{10}$ となります。

(4)

$\sqrt{2} = 2^{\frac{1}{2}}$, $\sqrt[3]{3} = 3^{\frac{1}{3}}$, $\sqrt[4]{5} = 5^{\frac{1}{4}}$

であるので, 全ての累乗根が外れるように各数を $2$, $3$, $4$ の最小公倍数である $12$ 乗すると

$\left(\sqrt{2}\right)^{12} = \left( 2^{\frac{1}{2}} \right)^{12} = 2^6 = 64$

$\left(\sqrt[3]{3}\right)^{12} = \left( 3^{\frac{1}{3}} \right)^{12} = 3^4 = 81$

$\left(\sqrt[4]{5}\right)^{12} = \left( 5^{\frac{1}{4}} \right)^{12} = 5^3 = 125$

よって

$\left(\sqrt{2}\right)^{12} \lt \left(\sqrt[3]{3}\right)^{12} \lt \left(\sqrt[4]{5}\right)^{12}$

が成り立ちます。関数 $y= x^{12}$ は $x \gt 0$ で単調増加なので

$x_1^{12} \lt x_2^{12} \Longleftrightarrow x_1 \lt x_2$

であることに注意すると

$\sqrt{2} \lt \sqrt[3]{3} \lt \sqrt[4]{5}$

であることがわかります。