2次関数のグラフ 例題集

$Q1$.
$2$ 次関数 $y=2x^2$ のグラフを $x$ 軸方向に $2$, $y$ 軸方向に $3$ だけ平行移動した曲線をグラフに持つような $2$ 次関数を求めなさい。

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$y=2x^2-8x + 11$

$y = a(x-p)^2 +q$

で表される $2$ 次関数のグラフは, $y=ax^2$ のグラフを $x$ 軸方向に $p$, $y$ 軸方向に $q$ だけ平行移動したものになります。

よって, $y=2x^2$ のグラフを $x$ 軸方向に $2$, $y$ 軸方向に $3$ だけ平行移動した曲線をグラフに持つような $2$ 次関数は

$y = 2(x-2)^2 + 3$

これを展開すると

$y = 2(x^2-4x+4)+3 = 2x^2 -8x +11$

となります。

$Q2$.
次の $2$ 次関数のグラフの軸と頂点を求めなさい。

(1) $y = x^2 - 4x + 6$
(2) $y = x^2 + 6x -1$
(3) $y = 3x^2 +6 +2$
(4) $y=- 2x^2 +8x + 3$
(5) $y= -x^2 + 2x -1$
(6) $y=-5x^2 -4$
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(1) 軸 $x=2$, 頂点 $(2,2)$
(2) 軸 $x=-3$, 頂点 $(-3,-10)$
(3) 軸 $x=-1$, 頂点 $(-1,-1)$
(4) 軸 $x=2$, 頂点 $(2,11)$
(5) 軸 $x=1$, 頂点 $(1,0)$
(6) 軸 $x=0$, 頂点 $(0,-4)$

$y=a(x-p)^2 +q$ と表される $2$ 次関数に対し, 直線 $x=p$ をこの $2$ 次関数のグラフの軸といい,

点 $(p,q)$ を, この $2$ 次関数のグラフの頂点といいます。

グラフの軸と頂点を求める時は, 与えられた $2$ 次関数を平方完成しましょう。

(1)
$y = x^2-4x+6$ より

$\begin{eqnarray*}y & = & x^2-4x+6\\[0.5em] & = & \left\{ (x^2 -4x + 4) - 4\right\} + 6\\[0.5em] & = & (x-2)^2 -4 + 6\\[0.5em] & = & (x-2)^2 +2\end{eqnarray*}$

よってこの $2$ 次関数のグラフの軸は $x=2$, 頂点は $(2,2)$ となります。

(2)
$y = x^2+6x-1$ より

$\begin{eqnarray*}y & = & x^2+6x-1\\[0.5em] & = & \left\{ (x^2 +6x + 9) - 9\right\} - 1\\[0.5em] & = & (x+3)^2 -9 -1\\[0.5em] & = & (x+3)^2 - 10\end{eqnarray*}$

よってこの $2$ 次関数のグラフの軸は $x=-3$, 頂点は $(-3,-10)$ となります。

(3)
$y = 3x^2 + 6x + 2$ より

$\begin{eqnarray*}y & = & 3x^2 + 6x + 2\\[0.5em] & = & 3(x^2 + 2x) + 2\\[0.5em] & = & 3\left\{ (x^2 + 2x + 1) -1 \right\} + 2\\[0.5em] & = & 3\left\{ (x+1)^2 - 1\right\} + 2\\[0.5em] & = & 3(x+1)^2 -3 + 2\\[0.5em] & = & 3(x+1)^2 - 1\end{eqnarray*}$

よってこの $2$ 次関数のグラフの軸は $x=-1$, 頂点は $(-1,-1)$ となります。

(4)
$y = -2x^2 + 8x + 3$ より

$\begin{eqnarray*}y & = & -2x^2 + 8x + 3\\[0.5em] & = & -2(x^2 - 4x) + 3\\[0.5em] & = & -2\left\{ (x^2 - 4x + 4) -4 \right\} + 3\\[0.5em] & = & -2\left\{ (x-2)^2 - 4 \right\} + 3\\[0.5em] & = & -2(x-2)^2 +8 + 3 \\[0.5em] & = & -2(x-2)^2 + 11 \end{eqnarray*}$

よってこの $2$ 次関数のグラフの軸は $x=2$, 頂点は $(2,11)$ となります。

(5)
$y = -x^2 + 2x - 1$ より

$\begin{eqnarray*}y & = & -x^2 + 2x - 1\\[0.5em] & = & - (x^2 -2x + 1) \\[0.5em] & = & -(x-1)^2 \end{eqnarray*}$

よってこの $2$ 次関数のグラフの軸は $x=1$, 頂点は $(1,0)$ となります。

(6)

$y = -5x^2-4 = -5(x-0)^2 -4$

であるから, この $2$ 次関数のグラフの軸は $x=0$, 頂点は $(0,-4)$ となります。

$Q3$.
$2$ 次関数 $y= -2x^2 +bx+c$ のグラフが $(-1,2)$ を頂点に持つとき, $b$, $c$ の値を求めなさい。

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$b=-4$, $c=0$

$2$ 次の項の係数が $-2$ であり, グラフが $(-1,2)$ を頂点に持つので, この $2$ 次関数は

$y= -2(x+1)^2 +2$

と表せることがわかります。展開すれば

$\begin{eqnarray*}y & = & -2(x^2 +2x + 1) + 2\\[0.5em] & = & -2x^2 - 4x \end{eqnarray*}$

よって $b=-4$, $c=0$ となります。

$Q4$.
次の条件を満たす $2$ 次関数を求めなさい。

(1) グラフが $(1,4)$ を頂点に持ち, 点 $(3,0)$ を通る。
(2) グラフが $3$ 点 $(-2,19)$, $(1,11)$, $(-1,1)$ を通る。
(3) グラフが直線 $x=2$ を軸とし, $2$ 点 $(-1,-13)$, $(1,3)$ を通る。
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(1) $y = -x^2 + 2x + 3$
(2) $y = 4x^2 - 6x - 9$
(3) $y = -2x^2 + 8x - 3$

(1)
$(1,4)$ を頂点に持つので, 求める $2$ 次関数は

$y= a(x-1)^2 + 4$

と表せることがわかります。

グラフが $(3,0)$ を通るので $x=3$ の時, $y=0$ となります。代入すると

$0 = a(3-1)^2 + 4 = 4a + 4$

よって $a=-1$ となります。代入して展開すれば

$\begin{eqnarray*}y & = & -(x-1)^2 + 4 \\[0.5em] & = & -x^2 + 2x +3\end{eqnarray*}$

よって求める $2$ 次関数は $y=-x^2+2x+3$ となります。

(2)
求める $2$ 次関数を $y=ax^2 + bx+c$ とすると,

$3$ 点 $(-2,19)$, $(1,11)$, $(-1,1)$ を通ることから

$\begin{cases}4a-2b+c=19 \\ a+b+c=-11\\ a-b+c=1\end{cases}$

が成り立ちます。第 $2$ 式から 第 $3$ 式を引けば

$2b = -12$

より $b=-6$ となります。それぞれの式に代入すると

$\begin{cases}4a+c=7 \\ a+c=-5\end{cases}$

これを解くと $a=4$, $c=-9$ となります。

よって求める $2$ 次関数は $y=4x^2 -6x -9$ となります。

(3)
グラフの軸が $x=2$ であることから, 求める $2$ 次関数は

$y= a(x-2)^2 +q$

と置くことができます。$2$ 点 $(-1,-13)$, $(1,3)$ を通ることから

$\begin{cases}9a+q=-13 \\ a+q=3\end{cases}$

これを解くと $a=-2$, $q=5$ となります。

代入して展開すれば

$\begin{eqnarray*}y & = & -2(x-2)^2 + 5\\[0.5em] & = & -2x^2 +8x - 3 \end{eqnarray*}$

よって求める $2$ 次関数は $y=-2x^2 + 8x -3$ となります。