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行列 $\begin{pmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{pmatrix}$ で表される線形変換によって原点に移される点を表したものとして最も適切なものを以下の選択肢から選びなさい。

原点のみ

直線 $x = -\dfrac{y}{2} = z$ 上の点

直線 $x = -2y = z$ 上の点

直線 $-x = \dfrac{y}{2} = z$ 上の点

$\begin{pmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{pmatrix}\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$

とする。

$\begin{eqnarray*} \begin{vmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{vmatrix} & = & -8 + 0 + 0 + 8 + 16 - 0\\[1em] & = & 16 \not=0 \end{eqnarray*}$

よって行列 $\begin{pmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{pmatrix}$ は正則である。

すなわち

$\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -4 & -2 & 0 \\ -4 & 0 & 4 \end{pmatrix}^{-1} \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{pmatrix}$

となり, この線形変換で原点に移される点は原点のみである。

 

※注意

線形変換 $f$ に対し, $f(\overrightarrow{x})=\overrightarrow{0}$ を満たす $\overrightarrow{x}$ 全体を $f$ の という。