18. 速度と加速度 例題集

$Q1$.
数直線上を運動する点の時刻 $t$ における座標 $x$ が次の式で表される時, $t=2$ における速度 $v$ と加速度 $a$ を求めなさい。

$x = 3t^3 - 2t^2 + 2t + 2$
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$v= 30$
$a= 32$

時刻 $t$ における位置が $x(t)$ であるような物体の, 時刻 $t$ における速度 $v(t)$ と加速度 $a(t)$ はそれぞれ

$ v(t) = \dfrac{dx}{dt},~~a(t) = \dfrac{d^2 x}{dt^2}$

で表されます。$x=3t^3 - 2t^2 + 2t + 2$ であるから

$v(t) = \dfrac{dx}{dt} = 9t^2 - 4t + 2$

であるから $t=2$ における速度 $v$ は

$v = v(2) = 36 - 8 + 2 = 30$

また

$a(t) = \dfrac{d^2x}{dt^2} = 18t - 4$

であるから, $t=2$ における加速度 $a$ は

$a = a(2) = 36 -4 = 32$

となります。

$Q2$.
ボールを地上 $0~[{\rm m}]$ の位置から初速度 $19.6~[{\rm m/s}]$ で真上に投げた時, $t$ 秒後のボールの高さ $h~[{\rm m}]$ は

$h = -4.9t^2 + 19.6t$

で与えられる。この時, 次の問いに答えなさい。

(1) 最高点に達するまでの時間とその時の高さを求めなさい。
(2) 地上に戻ってくるまでの時間とその時の速さを求めなさい。
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(1) $2$ 秒後に高さ $19.6~[{\rm m}]$ に達する。
(2) $4$ 秒後に速さ $19.6~[{\rm m/s}]$ で戻ってくる。

(1)
ボールの最高点を求めるには $h$ の最大値を求めればよいことになります。

$h = -4.9t^2 + 19.6t = -4.9(t-2)^2 + 19.6$

であるから, ボールの高さ $h$ は $t=2$ の時, 最大値 $h = 19.6$ を取ります。

よってボールは投げ上げてから $2$ 秒後に最高点 $19.6~[{\rm m}]$ に達します。

(2)
地上に戻ってくるとき, $h=0$ であるから

$h = -4.9t^2 + 19.6t = -4.9t(t - 4)=0$

よってボールは投げ上げてから $4$ 秒後に地上に戻ってきます。

また, $t$ 秒後のボールの速度 $v(t)$ は

$v(t) = \dfrac{dh}{dt} = -9.8t + 19.6$

となるので $4$ 秒後の速度は

$v(4) = -39.2 + 19.6 = -19.6$

よって $4$ 秒後にボールは下向きに速さ $19.6~[{\rm m/s}]$ で落ちてきます。